OpenSCENARIO規格準拠のシナリオエディタ

scenario.architectは、運転シナリオの反復型開発のためのtracetronic社の新しいソリューションです。このツールを使用することで、追い越し、交通渋滞、危険箇所の走行など、多種多様な交通状況をシミュレートし、それらの状況下での車両の挙動まで簡単に再現することができます。

さらに、シミュレーションの特に重要なポイントにテスト仕様を記載しておくことも可能です。テスト仕様を追加したシナリオは、テスト自動化ツールECU-TESTに直接転送したり、OpenSCENARIO® 1.0または2.0形式でエクスポートすることも可能です。

特徴

”よくある” シナリオを簡単に作成

急にハンドルを切るトラック、混雑した高速道路に進入する車両、カーブを曲がった先の臨時の道路工事。scenario.architectではそのような典型的なシナリオを簡単に作成できます。数回のクリックだけで車両の配置、車両特性の定義を行い、減速、加速、旋回などマニューバーの作成を行うことが可能です。

直感的なシナリオ編集画面

複雑な交通状況のシナリオの実装では、しばしば全体像を見失ってしまうことがあります。マニューバーエディタでは、タイムライン表示によりシナリオの内容を素早く簡単に把握することができます。シナリオに修正が必要であれば、マウス操作で簡単に車両やマニューバーの移動、削除、変更を行うことが可能です。

テスト仕様を挿入可能

シナリオの実行中は、車両の走行ルートが画面に表示された状態となります。しかし、シミュレーション中の車両の"機能"の様子はどう確認すればよいでしょうか。危険が迫ったとき、緊急ブレーキアシスタントは本当に作動するでしょうか。車両ソフトウェアは、手前にあるトラックを認識しているのでしょうか。
必要なテスト仕様をあらかじめタイムラインへ記入しておけば、自動テストツールでそのテスト仕様を読み込み、効率的にテストケース作成を行うことが可能です。

充実した情報共有の仕組み

作成したシナリオを他の人と共有し、レビューしたいという要望からコメント機能が実装されています。これはシナリオの特定の箇所や、テスト仕様にコメントを記入し議論できるようにするもので、スムーズな情報共有を可能にします。さらに円滑なコミュニケーションのために、シナリオを動画として書き出すことも可能です。動画には記載されたコメント内容が出力され、再生時に適切なタイミングで表示されます。

反復型開発のためのシナリオ実行

シナリオの設計は、シナリオをより完全な状態に近づけるために繰り返し行われるプロセスです。シナリオが精巧であればあるほど、より精密なテストが可能になります。

scenario.architectではオープンソースエンジンesminiを利用し、外部のシミュレーション環境がなくても実装中のシナリオをいつでもシミュレーションすることができます。

What you see is what you get

scenario.architectを使用すれば、これがシナリオベーステストの未来を変えるツールであることがわかるでしょう。複雑な操作や隠し機能、プログラミングは一切なし。代わりに車種の色分け、軌跡のプレビュー、軌跡に沿って車両を可視化するゴーストドライブ機能、ズームイン、ズームアウト、アングル調整など、魅力的な機能を挙げればきりがありません。本質を見失わず、細部までこだわり抜いた快適な編集環境をぜひお試しください。

OpenSCENARIO®1.0または2.0形式でのエクスポート

TraceTronicは、ASAM協会の会員として積極的に最新の業界標準のサポートと普及に努めています。

scenario.architectで作成されたすべてのシナリオは、オープンスタンダードであるOpenSCENARIO® 1.0および2.0形式でエクスポート可能です。

シナリオからテストまで

継続的なADASワークフロー

scenario.architectはecu.testとの連携が可能となり、シナリオに記入したテスト仕様がECU-TESTでも活用できるようになりました。これにより、シナリオからテストケース作成へのシームレスな移行が可能となります。

また、scenario.architectからtest.guideへ直接成果物をアップロードすることもできます。