ODX・OTXベースの診断テスター

Q-Tester.Expert は、中国の WINDHILL社 が開発した、ODX規格 に準拠した次世代の車載診断ソフトウェアです。ODXベースの診断データを活用することで、車両全体の診断はもちろん、個別のECUに対するテストも柔軟に実施可能。さらに、OTXランタイム環境を搭載しており、OTX診断シーケンスの実行にも対応。複雑な診断処理をスクリプト化し、データドリブンな新しい診断アプローチを実現します。

診断業務は、車両開発、工場生産、アフターサービスといった各工程において幅広く行われており、それぞれの工程で求められる診断機能は異なります。Q-Testerは、各工程で必要とされる機能をモジュール化しており、ユーザーは自身の診断ニーズや使用シーンに応じて、必要な機能を自由に選択・構成することが可能です。

Logical Link

ODXファイルに定義された情報に基づきECUトポロジーを生成し、未検出のECUをグレースケールで視覚的に表示する機能です。本機能を利用することで、ECUネットワーク構成を俯瞰的かつ的確に把握することが可能となります。

Vehicle Status

全車両のECUにおけるDIDおよびDTCの読み取りをサポートしており、取得したデータを表形式やレポートとして表示する機能です。診断結果をエクスポートして、後続の解析や報告書作成に活用可能です。

DTC

ECUの故障コードの読み取りおよび消去機能をサポートしており、車両の診断を迅速かつ正確に行うことができます。また、拡張データとフリーズフレームの読み取りにも対応できます。

Service

ODXデータベースに含まれるすべてのサービス情報に対応しており、画面上からサービスを選択して送信することが可能です。また、Hex Service機能を対応しており、コマンドを手動で入力して送信することも可能です。

Read

ECU内に格納されている各種データ(車台番号、ソフトウェアバージョン、設定パラメータなど)に対して、指定した識別子(DID)を用いてデータを読み出す機能です。

Write

ECU内に格納されている各種データ(車台番号、ソフトウェアバージョン、設定パラメータなど)に対し、指定した識別子(DID)を用いてデータの書き込みを行う機能です。

Sequence

複雑な診断シーケンスを作成する機能です。ロジック制御やインタラクティブなダイアログボックスを活用したシーケンスを作成可能です。また、標準OTX形式のファイルを読み込み、実行することができ、効率的な診断作業を実現します。

Vehicle Flash

ECUのフラッシュ書き込みおよびアップグレードする機能です。Hex、S19、BIN、Zipなどのさまざまな書き込みファイル形式に対応しています。また、20GB以上の大容量ファイルの書き込みにも対応しており、大規模な車両アップデートにも対応できます。

VBF

ECUのフラッシュ書き込みおよびアップグレードに対応する特殊な「Vehicle Flash」機能です。WINDHILL社のエンジニアリングサービスを活用することで、お客様専用のファイルフォーマットにも柔軟に対応可能です。

Bus Trace

DoCAN通信をモニタリングする機能です。通信パケットの詳細な内容を解析可能で、パケットフィルタ機能により不要なフレームを除外し、特定の通信のみを抽出することができます。これにより、診断通信の挙動解析や不具合の原因追及を高精度かつ効率的に行うことが可能です。

Traffic Viewer

DoIP通信をモニタリングする機能です。通信パケットの詳細な内容を解析可能で、パケットフィルタ機能により不要なフレームを除外し、特定の通信のみを抽出することができます。これにより、診断通信の挙動解析や不具合の原因追及を高精度かつ効率的に行うことが可能です。