VisualODX
ExcelからODX診断データベースへの自動変換ツール
VisualODXは、中国のWINDHILL社が長年の自動車診断経験を活かして開発した、ODXデータ自動変換ツールです。ODX(Open Diagnostic Data Exchange)はASAMが定義したXMLベースの診断規格であり、世界中の主要OEMで広く採用されています。しかし、ODXデータの開発には膨大なデータ入力や複数フォーマットへの対応が求められるため、時間とコストがかかり、エラー発生のリスクも高いという課題がありました。
VisualODXは、このような課題を解決するために設計された革新的なツールです。ExcelテンプレートにECUの診断仕様を記述するだけで、ODX/PDX/CDD/DEXT/ATXMLの形式に自動変換することが可能です。専用ソフトウェアの使用を必要とせず、馴染みのあるExcelを活用するため、専用ソフトのライセンス費用を削減できます。また、シンプルな操作性により、一クリックでの迅速な変換を実現できます。

製品の特徴
■ Excelベースで誰でも簡単にODXデータ作成
Excelの標準テンプレートを用いて、診断データを直感的に作成可能。ワンクリックでODX形式へ自動変換でき、自由度の高い編集環境を実現します。高価な専用ソフトは不要で、ODX診断データベースの作成・閲覧を低コストかつスピーディーに行えます。
■ ODX・CDDへの簡単変換で開発効率を大幅向上
ExcelファイルからODXおよびCDD形式への変換を、シンプルな操作で実現。車両試験やECU機能テストなど、幅広い用途に柔軟に対応します。さらに、標準規格に準拠したデータは、VECTOR CANoe、CANdelaStudio、CANdiva、DaVinciといった主要ソフトウェアでそのまま活用可能。効率的なデータ管理と作業の簡略化を強力にサポートします。
■ 大規模のECU診断データに対応可能な高速変換機能
単一のECUから車両全体のECUまでの診断データを柔軟に変換できます。自動車に搭載される50~100個のECUを含む大規模なデータを効率的に処理し、さらに100個を超えるECUの診断データも変換可能です。変換数に制限はなく、あらゆる規模のデータに対応し、高速かつ正確なデータ処理を実現します。
■ ODXチェッカー搭載で入力ミスを自動検出、作業効率を大幅向上
内蔵のODXチェッカーにより、入力ミスやデータの不整合を自動で検出し、ユーザーの作業負担を大幅に軽減します。強力な表形式データの自動検証機能を備え、エラー箇所へのジャンプ表示や迅速な位置特定が可能。品質向上と作業効率の両立を支援します。
■ ODX・Excelテンプレートのカスタマイズサービスを提供
VisualODXの利用にあたっては、Excel診断表およびODXテンプレートを事前準備する必要です。WINDHILLでは、すぐに利用できる標準テンプレートを提供すると共に、お客様固有の仕様(AGL)に対応したカスタムテンプレートの作成も、エンジニアリングサービスとして柔軟に対応します。
利用手順
すでにExcelで診断データを入力済みであれば、VisualODX上で診断ネットワーク構成を簡単に設定し、ECUを追加するだけで、以下の手順に従ってODXデータベースへの変換が可能です。
① 車載ネットワークの各ECUに対し、「LinkFile」を押下し、Excel形式の診断仕様書を選択します。
② 「Check」または「Check All」ボタンを押下し、入力ミスおよび不整合のチェックを行います。
③ 「Import」ボタンを押下し、Excelから診断情報を取り込みます。

④ 「Convert」ボタンを押下し、診断情報をODXなどのファイル形式で出力します。
